Cubase 12になってSteinberg Keyによるライセンス認証ではなくなったせいか、同じくSteinberg Key(eLicenser)を使ってライセンス認証を行なっていたVienna Symphonic LibraryもiLokによるライセンス認証に移行することになりました。

私自身、CubaseでSteinberg Key(eLicenser)を使わなくなったとしても、Viennaがあるからな…と思っておりましたが、これによって本当にUSBドングルを1本減らすことが出来るようになるということで嬉しく思っておりました。

しかし、Vienna Symphonic LibraryのiLok移行はどのようにすれば出来るのでしょうか?

私なりに調べてみましたので記事にさせていただきます。

iLokへの移行には時間がかかる

We’re offering the conversion to iLok licenses in stages, like boarding a plane in groups, to prevent congestion. If you purchase now or have purchased recently, you will be the first who can deposit your licenses on your iLok account, since all new purchases require iLok authorization. Customers who’ve purchased a new product in the previous months will follow. Of course, we will inform you by e-mail when your account is ready for conversion.

If you’re amongst the first to convert your licenses please note that you have to decide between eLicenser and iLok authorization. It is not possible to run both versions of the same software on the same computer.

VSLサポートからのメールより

上記のようにVienna Symphonic Library(以下、VSL)よりメールが来ましたが、解釈すると以下の通りのようです。

  • iLok移行の際に多くのユーザーが一気に手続きをすることによるサーバー混雑を避けるため、順々にiLokライセンスへの変換を提供する
  • 新規で購入したユーザーは優先してiLokライセンス認証を提供する(最大42%割引するから、買い増しでも追加購入でも良いから製品を買ってね的なキャンペーンあり)
  • 古くからのユーザーは、後回しになる(ネガティブに解釈すると…)

私のVSLを使う頻度

なお、私もここ最近はVSLを使う頻度も減りました。

というのも、一時期話題になったVienna Ensemble Proを使って複数台のPC/MacをLANケーブルで繋いで分散処理する方法も、Macのメモリも32GBや64GBと大容量が積める今日この頃では出番がなくなってしまいました。

また、M1 MAX MacBook Proを購入してから、CPUのパワー不足に悩まされることもほぼなくなりました。

そのため、Vienna Ensemble Proがメジャーバージョンアップしても購入しておらず、私の手持ちのライセンスはVer.5のまま。(本記事公開時点での最新バージョンはVer.7)

また、Vienna Ensemble Proより前にCHAMBER STRINGS 1を今から13年前に購入し、購入当初は使っていましたが、今ではLA Scoring Stringsが私の主力ストリングス音源となっているため、全く使っていません。

iLokライセンス移行を早くしたい

しかし、私の場合、ストック曲に決定をいただきアレンジを直して納品ということもあるため、Vienna Ensemble Proを使っていた頃の曲を開ける状態にしておかなければならないこと。

流石にCHAMBER STRINGS 1を使っていた頃の楽曲の印象を先方に気に入っていただいて、そのままの音色で納品して欲しいなんていう確率は低いと思うとは思うものの、デモの再現性は担保しておきたいというのがあります。

なお、VSLのiLokライセンス以降は、過去発売されたVSL製品全てに当てはまらないことが注意点です。

My VSLにログインするとMyLicenses欄にiLokステータスが表示される

なお、上記は私の持っているVSLのライセンスですが、Statusが「赤」のものは、古いバージョンになるのでiLokへの移行が出来ません。

また、Statusが「黄」のものは、今はiLok移行は出来ないけど、今後iLokに移行できるというもののようです。

私自身のライセンスの状況を見る限り、ライブラリは2009年と13年も経っているような古いものでもiLok移行可能だが、Vienna Ensemble Proのようなソフトウェアはメジャーバージョンアップしていっているので、旧バージョンまでiLokをサポートすることはないようです。

なお、iLokに移行できなくても今まで通りeLicenserを使っている分には使い続けられるようですが、SteinbergのeLicenser License Serverは永久に使えるわけではありません。

古くからのユーザーの場合、使っているSteinberg(eLicenser) Keyが壊れかけている時に、新たなSteinberg(eLicenser) Keyを買ってきてライセンスを移すなんてことがいつか出来なくなることを理解しておかなければなりません。

となると、私はストック曲のデータの再現性を考えば、Vienna Ensemble Proのバージョンアップをしておかなければならないのかなと考えています。

VSL iLok移行への準備をしておこう

MyVSLログインすると、iLok Accountを登録しておく画面が表示されていた

私のような古参ユーザーはまだしばらく待たなければならないようですが、MyVSLにログインしMy Productsページを見ると、上記画像のようなiLok Accountを登録する箇所が表示されていました。

「Your iLok User ID」の欄にご自身のiLok Account User IDを入力し、送信ボタンを押せばよいようですので、私はまたiLok移行を待たなければいけない状態ですが、一応やっておきました。

あとは、VSLからのメールを待てば良いようです。

USBラインセンスキー(ドングル)が減るのは嬉しいですね。
私の場合、Steinberg Keyを持ち運ぶ必要がなくなったとしても、Wavesのライセンスが入ったUSBメモリーとiLok Keyの2本を持ち運ぶことには変わりないのですが、Steinberg Keyは壊れたら一貫の終わりというのが欠点でしたので、そういう意味では安心感があります。

VSLのiLok移行は個人的に歓迎ですので、移行できる日を楽しみに待ちたいと思います。