【レビュー】iZotope Ozone 12の新機能と使ってみた感想(音の傾向・最小限の価格・買い方)
Ozoneは定番のマスタリング・スイート。Ver.12では Stem EQ、Unlimiter、IRC 5 Maximizer が目玉です。
完成2MIXからでも調整しやすくなり、納品前の微修正が進めやすくなりました。ボーカルの自動最適化に興味がある方は
iZotope Velvet レビュー:自動でボーカルがプロの音に? もどうぞ。
Ozone 9/10/11/12の音のキャラクター比較
自分の耳ベースの印象です。
・Ozone 9:元気で派手め。前に出したい時に合う。
・Ozone 10:落ち着き寄り。まとまり重視。
・Ozone 11:9と10の中間。クセが少なく扱いやすい。
・Ozone 12:さらに自然でクリア。IRC 5で音圧を上げても濁りにくいのが好印象。
“派手さ”より“仕上がりのきれいさ”を取りにいく方向に感じます。
新機能のポイントと短評
- Stem EQ:2MIXからボーカル/ドラム等を分けてEQ。分離は完璧ではないけど、修正用途なら充分。
- Unlimiter:潰れ気味の素材のダイナミクスを戻す感じ。配信/EDMで効きやすい。
- Bass Control:低域整理が一気に楽。キックとベースの帯域かぶり対策にちょうどいい。
- Custom Master Assistant:AI任せではなく方向性を指定できるのが◎。学習にも使える。
- IRC 5 Maximizer:音圧とクリアさの両立がしやすい。最終段で安心して踏み込める。
実戦投入の考え方や「どの場面で何を触るか」は、 ミックスマスタリング講座 応用編(アーカイブ) と相性が良いです。スレッショルド / アタックタイム / 帯域かぶりの整理を前提にするとOzoneの効きが変わります。
アップデートするなら?(11→12 / 10以前→12)
11→12:AdvancedならStem EQ/Unlimiterを使う前提でアップデート。StandardでもIRC 5/Bass Controlの恩恵あり。
10以前→12:一気に変わるのでアップデート一択。作業の気持ちよさがだいぶ違います。
エディションの違い
エディション | 主な機能 | 向いている人 |
---|---|---|
Elements | AIマスタリング中心 | DTM入門 |
Standard | IRC 5 / Bass Control ほか主要モジュール | 趣味〜セミプロの基本線 |
Advanced | Stem EQ / Unlimiter 含むフル機能 | 商業利用 / プロ志向 |
最小限の価格情報とリンク
- Ozone 12 Elements:9,200円
- Ozone 12 Advanced(旧バージョンからのアップグレード):33,810円
- Mix & Master Bundle Advanced(クロスグレード):45,075円
購入前のチェックポイント
- 負荷:Stem EQ / IRC 5は重め。PCスペック次第でオフライン書き出し推奨。
- ライセンス:アップグレード価格は手持ち製品で変動。アカウントで要確認。
- 将来の拡張:Neutron / RXも使うなら最初からバンドル検討が楽。
まとめ
Ozone 12は“自然でクリア”寄りの仕上がりになって、使いどころが増えました。
・11→12:新機能を使うならアップデート。
・10以前→12:作業感が変わるのでアップデート推奨。
・新規ならStandardでOK。仕事で使うならAdvanced。
もう一歩踏み込むなら
ミックスマスタリング講座 応用編。
ボーカル最適化の比較は
Velvetレビュー
も参考に。
FAQ
Ozone 12の音の傾向は?
9=派手、10=落ち着き、11=中間。12はさらに自然でクリア、という印象です。
どのエディションを選べばいい?
趣味〜セミプロはStandard、商業利用ならAdvanced。Elementsは入門用です。
価格はどこで確認する?
本文の最小限の価格は目安。最新のセール/UG条件は Plugin Boutiqueで確認してください。